「薩摩藩型 vs 長州藩型」組織論で学ぶ、理想のチームづくりとは?

この世はまさにビジネス戦国時代。乱立する競合他社に“勝つ”ために必要なのは強いチームを作ること

こんにちは、サメです。このブログは現代のビジネスに役立つ情報を歴史の偉人達に聞きながら発信していくメディアです。

本日のテーマは組織づくり。歴史的な事件や出来事を見ていると、結局強いのは“一つの目的”に向けて一丸となれた方という事が分かります。

例えば、非暴力・不服従を押し通しインドを独立に導いたガンディーのその思想は、敵対勢力内の道徳的対立を誘発する効果がありました。

また、日露戦争では大国であった筈のロシアは近代化したばかりの小国に事実上の敗北を喫します。当時ロシアは国内に反乱分子を無数に抱えており、戦争に対して一丸となれていなかったのは有名な話ですね。

つまり一丸となる事が一番難しいが、それができれば人間のコミュニティとは強いという事が分かります。

一丸となれる強いチームを作るために、日本の歴史の中でも対照的な組織運営を行っていた「薩摩藩」と「長州藩」をモデルにして、理想的な組織のあり方を考えてみましょう。

薩摩藩型の組織とは?特徴とメリット・デメリット

薩摩藩の特徴

  • 上意下達型の強固な階層構造
  • 郷中教育による年功序列と忠誠心重視
  • リーダーにカリスマ性がある
  • 内部での結束が強く、外敵に対しては団結して戦う
  • 保守的な部分も多く、中央集権的な統治スタイル

西郷隆盛や大久保利通、島津家など歴史好きでなくとも知っている人物が目白押しの薩摩藩。

近代薩摩藩のリーダー論や組織論は司馬遼太郎作品によく出てきますので、そちらを読むことをお勧めします。

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司馬遼太郎作品に登場する薩摩藩出身リーダーは西郷隆盛や、東郷平八郎、大山巌など多彩ですが、どの人物も「多くを語らず、細かいことは部下に任せる」スタイルを取っており、それが薩摩藩の組織スタイルのように思います。

坂の上の雲では、日露戦争において東郷平八郎は参謀の秋山真之の好きにさせ、大山巌は「勝ち戦は児玉源太郎に指揮を取らせ、負け戦になれば自分が指揮を取る」としていた様子が描かれています。

薩摩藩型組織のメリット

  • 強い結束力:忠誠心が高く、組織内の協力体制が強固。
  • 明確な指揮系統:指示命令がスムーズで、組織全体が同じ方向を向きやすい。
  • 危機対応力:緊急時にも秩序を保ち、迅速な対応が可能。

薩摩藩型組織のデメリット

  • 柔軟性の欠如:変化に対して鈍感になりやすい。
  • 若手の活躍機会が少ない:年功序列や上下関係の強さから、若手が意見を言いにくい。
  • 閉鎖的な文化:外部からの知見が入りにくく、イノベーションが起きにくい。

長州藩型の組織とは?特徴とメリット・デメリット

長州藩の特徴

  • 松下村塾に代表される自立型・草の根教育
  • 藩政改革を進めた開明派(吉田松陰、高杉晋作、木戸孝允)
  • 能力主義で若手にもチャンスを与える
  • 目的志向型で、変革・挑戦を推奨する文化
  • 下からの意見が尊重される風通しの良さ

長州藩は、実力主義と柔軟な人材登用で知られ、多くの明治の偉人を輩出しました。松下村塾を中心とした教育体制が特徴で、若手の抜擢や変化への対応力が強みです。

長州藩に関して知りたい方に、私はポッドキャスト「コテンラジオ」をお勧めします。

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長州藩について知りたい場合は、吉田松陰編や高杉晋作編を聴くのをお勧めします。

長州藩型組織のメリット

  • 革新性が高く、変化に強い
  • 若手が活躍しやすく、モチベーションが高まりやすい
  • 組織に自律性と柔軟性がある
  • 多様な人材の活躍を促進できる

長州藩型組織のデメリット

  • 統率力に欠けることがあり、内部分裂のリスクがある
  • 全体最適よりも部分最適になりやすい
  • 経験不足の若手が暴走するリスクもある
  • 結果が出るまでに時間がかかることがある

まとめ

薩摩藩的組織は秩序と実行力に優れ、長州藩的組織は柔軟性と成長力に優れています。どちらの強みをどう活かすかは、リーダー次第です。

自分の組織が今どのような課題に直面していて、何を目指すべきかを見極め、適切なスタイルを取り入れていくことが、これからの時代の組織運営における成功のカギとなります。

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